「俺(私)好みなミニクーパーはどれなんだい」
そんな疑問をお持ちの方に向けた「ミニクーパーの選び方」という本特集。
全3回のうち2回目となる今回では「グレード」について解説していきたいと思います。
理想の1台をお探しの方はぜひ参考にしてください。
関連記事:【ミニクーパー】モデルの選び方
そもそもグレードとは
「グレード」と聞くと3ドアやクロスオーバーを思い浮かべる方がいらっしゃるかもしれませんが、これらは「モデル」という扱いになります。
グレードとはモデルからさらに枝分かれしたものとなります。
例えば、クーパー3ドア(F56)には
- ONE
- クーパー
- クーパーD
- クーパーS
- クーパーSD
- ジョンクーパーワークス(JCW)
と多くのグレードがラインナップしています。
そしてグレードが変わると以下のような点に違いが出てきます。
- 選べる標準装備
- エンジンタイプや排気量
- 外装や内装
- 価格
単純にグレードが上がるにつれこれらもランクアップするわけですが、MINIの場合「よりスポーティーになっていく」と表現したほうがイメージしやすいかもしれません。
モデルによってラインナップされているグレードが違う
「じゃあ、好きなモデルとグレードを選べばいいんだね」
となりそうなものですが、残念ながらそうではありません。
モデル毎にラインナップされているグレードが異なるからです。
以下にモデルとラインナップの組み合わせをまとめておりますので参考になさってください。
3ドア | 5ドア | クロスオーバー | クラブマン | コンバーチブル | |
---|---|---|---|---|---|
ONE | 〇 | △ | △ | △ | × |
クーパー | 〇 | 〇 | △ | 〇 | 〇 |
クーパーD | 〇 | 〇 | 〇(FForALL4) | 〇 | × |
クーパーS | 〇 | 〇 | △ | 〇 | 〇 |
クーパーSD | △ | △ | 〇 ALL4 | △ | × |
クーパーSE | × | × | 〇 ALL4 | × | × |
JCW | 〇 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
次項より代表的な4つのグレードについて見ていきたいと思います。
- ONE
- クーパー
- クーパーS
- ジョンクーパーワークス
ONE(ワン)
ONEは全グレードの中で最もリーズナブルなエントリークラスとなります。
3ドアのグレード別価格(2023年1月時点)
グレード | 価格 |
---|---|
ONE | ¥3,100,000~ |
COOPER | ¥3,550,000~ |
COOPER D | ¥3,690,000~ |
COOPER S | ¥4,050,000~ |
JCW | ¥4,880,000~ |
最上位グレードのJCWと比べると170万円もの価格差があるため、直感的に「色々と物足りなんじゃないの?」と思われてしまいがちなONE。
間違いではありませんが、ちゃんとONEにはONEの魅力や特徴があります。
ONEの特徴
私が思うONEの特徴・良いところは以下です。
- 必要な装備だけ付けられる
- 一生懸命走る
それぞれ見ていきましょう。
必要な装備だけ付けられる
ONEは装備をシンプルにすることで価格をグッと抑えています。
「装備が充実しているか」と聞かれればNOなわけですが、そもそもそんなに使わない装備がいっぱい付いていても勿体ないです。
- Wエアコン→そんな左右別々に弄ります?
- スチールホイール→見た目が全てじゃない!
- 純正ナビ→スマホでも良いですよね?
(注:個人の感想です)
他と比べなくたっていいじゃない。自分に必要な装備があればメーカーオプションでも社外品でも付ければよいのです。
「使う装備だけ付ける」すごく良いと思いません?
一生懸命走る
走りに関して数値だけを見比べてしまうと「パワー不足のミニ」と思われるかもしれません。
しかし、シンプルな内外装で軽量な車体をエンジンフルパワーでコントロールするのが所謂「本来のMINIらしさ」というものなのではないでしょうか。
確かに低回転時に余裕を感じることはありませんが、決して非力ということではなく十分な性能です。
また3000rpmあたりからモリモリ上がり始めるトルク特性を活して回転を高めに保てば心地よい加速が得られます。
これを楽しいと思うか、非力と思うかは人それぞれ。しかし私は思うのです。
スモールカーなら変に余裕があるより持てる力を出し切って、鼻息荒くしながら一生懸命走るほうがカッコイイじゃありませんか。
(注:個人の感想です)
ONEはこんな人に向いている
「装備面や走りを無駄なく味わいたい」「ブイブイ走る車になんか愛着が沸く」そんな方にONEはまさにピッタリのグレードです。
またミニクーパーは値下がりしにくい傾向がありますので、リセールを視野に入れた最初のステップとしても良い選択肢なのではないでしょうか。
クーパー
ミニの中でも最もポピュラーと言えるのがこのクーパーというグレードです。
走りに関しては上位のSに譲ってはいますが、一気に標準装備が増え非常にバランスの良いオールラウンダータイプとなっています。
クーパーの特徴
- 標準装備が充実
- カラーリングが楽しめる
- ディーゼルが選択可能
それぞれ見ていきましょう。
標準装備が充実
前述の通り、クーパーになると標準装備が一気に充実します。
スタンダードなパッケージでも
- コンフォートアクセス
- ドライビングアシスト
- 自動防眩ルーム・ミラー
- 2ゾーン・オートマチック・エア・コンディショナー
- ETC
などなど一気に豪華な装備を揃えることが可能となります。
分厚すぎる取扱説明書は装備が充実している証でございます。
カラーリングが楽しめる
ONEでは選択できなかったルーフ&ミラーキャップがボディ色と異なる2トーンカラーに対応。
ディーゼルが選択可能
クーパーになるとガソリンに加えてディーゼルエンジンがラインナップします。
ミニの力強い加速性能はそのままに、優れた燃費効率やエコカー減税対象などコスト面で大きなメリットを得られます。
クーパーはこんな人に向いている
「ONEでは必要な装備が少ないけど、街乗りメインでSのような走行性能までは必要ない」
そんなイメージの方にクーパーはおすすめです。
ミニらしいキビキビとした走りとぬかりない快適性をお楽しみいただけるかと思います。
クーパーS
続いて紹介するのはクーパーS。
エンジンはクーパーまでに搭載されていた3気筒ターボエンジンから4気筒ターボエンジンになり
- 出力(kW)100→141
- トルク(Nm)220→280
とよりスポーツ仕様の走りへ変わっています。
クーパーSの特徴
- パワフルな加速
- 外装がスポーティー
- ディーゼルエンジンが選べる
それぞれ見ていきましょう。
パワフルな加速
Sの名を冠しているだけあってその走りはとても力強いです。
192psを誇る4気筒ターボエンジンは背中がシートに貼り付くような強烈な加速を実現し、そのスピード感には誰もがニヤリとしてしまうのではないでしょうか。
外装がスポーティー
走りだけでなくデザインもガラッと変わります。
前後のバンパーはスポーティなデザインに変わり、ボンネットにはエアダクトが設けられています。
またフロントグリルはメッシュ、マフラーはセンター2本出しになったりとカッコイイ感じに様変わりするわけです。
ディーゼルエンジンが選べる
クーパー同様、クーパーSにもディーゼルエンジンがラインナップしています。
クーパーSのパワフルな走行性能はそのままに燃費効率も譲れない方にとって嬉しい選択肢なのではないでしょうか。
クーパーSはこんな人に向いている
「余裕あるパワフルな走りやシートにどつかれるような加速じゃないと満足できない」そんな方にSはオススメです。
クーパーSは「子育てを終えたので青春時代のようなカーライフをもう一度味わいたい」そんなオジサン達の心もグッと掴んでくれるでしょう。
ジョンクーパーワークス(JCW)
グレード紹介の最後を飾るのがJCWです。
ミニを語る上で外すことのできない最上位グレードなわけですが、「そもそもJCWって何」という部分を少しだけお話ししておきましょう。
ジョンクーパーワークス(以下:JCW)とは偉大な自動車エンジニアであるジョン・ニュートン・クーパー氏が生み出した「ジョンクーパーワークス・チューニングキット」に由来します。
もともとこのキット自体はエンジンメカニカルや吸排気系をカスタムするに留まっていたわけですが、発売から翌年にはJCWキットでチューンナップされたクーパーS(R53)が誕生します。
JCWの原型とも言えるR53ですが、すでに完成されていたレースマシーンに対する考え方や魂は「JCW」として連綿と受け継がれ、時代におけるミニのひとつの到達点として世に送り出されています。
JCWの特徴
- スリリングな走り
- 快適装備も充実
順にみていきましょう。
スリリングな走り
言葉ではとても言い表しきれないのですが
- 飛行機に乗っているのかと思うほどの加速
- キレ味鋭いコーナリング
- スムーズに効くブレーキ
と全てが研ぎ澄まされた走りを味わえます。
その走りはまさに「スリリング」と呼ぶに相応しく、初めて乗った方は必ずと言っていいほど興奮しながら笑っておられます。
最初は「車にスリルなんて…」と思っていた方もきっとJCWの虜となるでしょう。
乗ればわかります「車を意のままに操るとはこういうことなのか」と
ご興味がある方は是非一度試乗してみてください。
あなたもエンジンをかけた瞬間から鼓動が高鳴るのを感じるはずです。
快適装備も充実
JCWはフラッグシップモデルでもあるため必要な装備は一通り揃っています。
クーパーSと同様、ワイドディスプレイやHDDナビ、Bluetooth接続機能などを標準装備。
「走り」だけを優先して装備までも排除しすぎたコンペティションモデルとは異なり贅沢な装備がそろっている点は魅力です。
JCWはこんな人に向いている
前述の通り、JCWはフラッグシップモデルということもあり全てにおいて一切ぬかりのない仕様となっています。
「走りと快適性」どちらも妥協したくない方にとってJCWはこれ以上ない選択肢となるでしょう。
最も人気があるグレードはクーパー
ではどのグレードが最も人気があるのか気になってしまうのが人情というもの。
大手中古車検索サイト集計によると、全国で最も成約が多いグレードはクーパーとなっています。
(注:3ドアと5ドアは合算)
モデル問わずクーパーおよびクーパーDが5つランクインしていることから、走りと装備面のバランスや燃費効率を重視される方が多いのかもしれませんね。
また僅差で2位にクーパーSがランクインしているところを見ると、走りに対するニーズも高いことがうかがえます。
以上、ご参考までに。
パラドックスでは厳選した中古車を取り揃え
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弊社ではミニクーパーの中古車を専門に取り扱っておりますが、在庫車については内外装や走行距離などに独自の基準※を設け、コンディションの良い車両を厳選しています。※下取りは除きます。
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まとめ
今回は「グレード」について解説してまいりましたがいかがだったでしょうか。
各グレードがどういった方をターゲットにしているのかが何となくイメージできたのではないかと思いますが、やはり実際に見て、試乗してフィーリングを確かめるのが一番!
ぜひ一度はお近くのMINIショップ(できればパラドックスで!)にて試乗されてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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